アミバンタマブ(遺伝子組換え)とラゼルチニブの併用療法、EGFR変異を有する非小細胞肺癌に対する治療として製造販売承認を申請
本申請は、第III相MARIPOSA試験のデータに基づいており1、アミバンタマブとラゼルチニブの併用療法とオシメルチニブとの比較で、統計学的に有意かつ臨床的に意義のあるPFSの延長を示した
アミバンタマブは、EGFRおよびMETを標的とする完全ヒト型二重特異性抗体2,3,4,5
ヤンセンファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:關口修平、以下「ヤンセン」)は8日、上皮成長因子受容体(EGFR)及び間葉上皮転換因子(MET)を標的とする二重特異性抗体であるアミバンタマブ(遺伝子組換え)と、経口第3世代EGFRチロシンキナーゼ阻害薬(EGFR-TKI)であるラゼルチニブの併用療法について、EGFR遺伝子変異(EGFRエクソン19欠失変異、エクソン21のL858 R変異を含む)陽性の手術不能又は再発非小細胞肺癌に対する治療として、製造販売承認を申請しました。
今回の申請は、EGFR遺伝子変異を有する局所進行性または転移性NSCLC患者さんの一次治療において、アミバンタマブとラゼルチニブの併用療法を、オシメルチニブ単剤療法と比較評価する、第III相MARIPOSA試験(NCT04487080)の結果に基づくものです1。
MARIPOSA試験において、アミバンタマブとラゼルチニブの併用療法群の無増悪生存期間(PFS)がオシメルチニブ療法群に対し、統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を示し、主要評価項目を達成しました。22ヵ月の追跡期間(中央値)において、PFSの中央値は、オシメルチニブの16.6ヵ月に対して、アミバンタマブとラゼルチニブの併用療法群は23.7ヵ月でした(HR=0.70; 95%信頼区間 [CI], 0.58–0.85; P<0.001)。アミバンタマブとラゼルチニブの併用療法の安全性プロファイルは、これまでのアミバンタマブとラゼルチニブの併用療法に関する報告と一貫していました1。また、日本での登録を含むアジア人(n=629)の解析においても、アミバンタマブとラゼルチニブの併用療法はオシメルチニブに対して統計学的に有意かつ臨床的に意義のあるPFSの改善を示しました。22.5ヵ月の追跡期間(中央値)において、PFSの中央値はオシメルチニブが18.3カ月だったのに対し、本併用療法が27.5カ月(HR=0.65; 95% CI, 0.50–0.83; P<0.001)でした。有害事象の発生率は全体と同様であり、安全性プロファイルも忍容性を示しました6。これらの結果は、2023年の欧州臨床腫瘍学会(ESMO)年次集会のプレジデンシャルシンポジウムでも発表(抄録番号LBA14)されました。また、国内では日本臨床腫瘍学会2024のPresidential session1でも発表されました。
一般的なEGFR遺伝子変異を有するNSCLC患者さんの5年生存率はわずか19%7,8と、アンメット・メディカル・ニーズの高い領域です。
ヤンセンのResearch & Development, LLCにおけるSolid Tumor に関するClinical DevelopmentのVice PresidentであるKiran Patel, M.D.は次のように述べています。「アミバンタマブとラゼルチニブの併用療法は、化学療法を用いない治療として、EGFR遺伝子変異陽性のNSCLC患者さんに対する標準的な一次治療に変革をもたらす可能性があります。私たちは引き続き、肺がんの治療を改善し、日本の患者さんにも新たな治療選択肢を提供するために、研究と投資に取り組んでいきます。今後の承認取得に向けては、当局と緊密に連携して参ります」
MARIPOSA試験について
MARIPOSA試験は、EGFR エクソン19欠失変異またはエクソン21のL858R置換変異を有する局所進行性または転移性NSCLC患者さんの一次治療において、アミバンタマブとラゼルチニブとの併用療法を、オシメルチニブ単剤療法もしくはラゼルチニブ単剤療法と比較評価する、無作為化第III相試験であり、1,074名の患者さんが登録されています。本試験の主要評価項目は、盲検下独立中央評価により評価したPFS(RECIST v1.1†ガイドラインに基づく)です。副次的評価項目には、全生存期間(OS)、全奏効率(ORR)、病勢進行までの期間(DOR)、最初のランダム化から後続治療後の病勢進行または死亡までの期間(PFS2)、頭蓋内PFSが含まれます1。
MARIPOSA試験では、EGFR変異NSCLCを対象としたこれまでの先行試験の多くで実施されていない脳転移の検出又はモニタリングで、全患者にMRIによる脳画像の連続撮影を義務付けました1。MARIPOSA試験の主要評価項目であるPFSには、脳MRIの連続撮影で検出された中枢神経系(CNS)イベントが含まれています1。
アミバンタマブについて
アミバンタマブは、EGFRおよびMETを標的とする完全ヒト型二重特異性抗体で、免疫担当細胞を介して抗腫瘍作用を発揮し、活性化及び抵抗性のEGFR変異、MET変異及び増幅を有する腫瘍を標的とします2,3,4,5,9。米国食品医薬品局(FDA)が承認した検査によりEGFRエクソン20挿入変異が検出された局所進行性または転移性NSCLC成人患者さんにおいて、プラチナ製剤による化学療法の実施中または実施後に病勢が進行した場合の治療薬として、2021年5月にFDAより迅速承認を取得しました10。この適応は、ORRおよびDORに基づき、迅速承認制度のもとで承認を受けました。その後、検証的試験における臨床的有用性の検証を経て、2024年3月1日、正式承認を取得しました11。アミバンタマブは、欧州のほか、韓国やオーストラリアを含む10以上の国や地域において承認を取得しています。日本では、2023年11月17日に、EGFRエクソン20挿入変異を有する手術不能又は再発NSCLCに対する化学療法との併用療法について、製造販売承認申請を行いました12。
ラゼルチニブについて
ラゼルチニブは、変異がない野生型のEGFRは標的とせず、T790M変異と活性化EGFR変異の両方を標的とする、経口第3世代のEGFR TKIです。第III相LASER301試験におけるラゼルチニブ単剤療法の有効性および安全性の解析結果は、2023年に The Journal of Clinical Oncology で発表されました13。2018年、ヤンセン・バイオテック社はYuhan Corporationと、ラゼルチニブの開発に関するライセンス契約および業務提携契約を締結しました。
非小細胞肺癌(NSCLC)について
世界的に、肺癌は最も一般的な癌の1つであり、すべての肺癌のうちNSCLCは80~85%を占めます14,15。NSCLCの主なサブタイプには、腺癌、扁平上皮癌、大細胞癌があります16。NSCLCにおける最も一般的なドライバー遺伝子変異は、細胞の増殖や分裂をコントロールする受容体型チロシンキナーゼであるEGFRの変異です14,17。組織学的サブタイプが腺癌であるNSCLCの場合、欧米人患者さんの10~15%、アジア人患者さんの40〜50%にEGFR変異が認められます18,19,20,21。EGFR ex19del変異またはEGFR L858R変異は、EGFR変異の中で最も一般的な変異です22。EGFR変異を有する進行性NSCLC患者さんでEGFR TKI治療歴のある患者さんの5年生存率は20%未満です6,7。EGFR ex19del変異またはL858R変異を有する患者さんの実臨床における5年生存率は19%です23。さらに、NSCLCの約50%が脳転移を起こすことが証明されており、癌による死亡率全体に大きく影響しています24,25,26。
- † RECIST(version 1.1)とは、Response Evaluation Criteria in Solid Tumorsのことで、固形癌に対する治療効果を評価するための標準的な方法であり、腫瘍が縮小したか、同じ大きさか、増大したかに基づき評価します。
ヤンセンについて
ヤンセンが目指すのは、病が過去のものになる未来をつくることです。
治療が困難な病を過去のものとするために、科学の力で病に打ち克ち、画期的な発想力で多くの人々に薬を届け、真心を持って癒し、希望をお届けします。私たちはがん、免疫疾患、精神・神経疾患、心血管疾患、肺高血圧症、網膜疾患の分野で貢献ができると考え、注力しています。
ヤンセンに関する詳しい情報はwww.janssen.com/japan/をご覧ください。
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ヤンセンファーマ株式会社は、ジョンソン・エンド・ジョンソンの医薬品部門であるヤンセンファーマグループの一員です。
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