ヤンセンファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:クリス・フウリガン)は本日、ヒト抗CD38モノクローナル抗体『ダラザレックス®点滴静注100mg』および『ダラザレックス®点滴静注400mg』(以下、ダラザレックス®、一般名:ダラツムマブ(遺伝子組換え)、以下ダラツムマブ)について、未治療を含む「多発性骨髄腫」の効能・効果の追加に係る製造販売承認事項一部変更承認を申請しました。なお、ダラツムマブは未治療の多発性骨髄腫において厚生労働省より希少疾病用医薬品に指定されています。
ダラザレックス®については、造血幹細胞移植を伴う大量化学療法が非適応で未治療の多発性骨髄腫患者を対象にダラザレックス®とボルテゾミブ、メルファラン及びprednisone*/プレドニゾロンとの併用療法(DVMP療法)の有効性を検討する国際共同第Ⅲ相試験(MMY3007試験、ALCYONE)を実施しており、日本も同試験に参加しています。米国および欧州においては、「未治療の多発性骨髄腫」を効能・効果として2018年5月、8月にそれぞれ承認されています。
「ダラザレックス®のVMP療法との併用は、未治療の多発性骨髄腫患者さんにとって臨床的に重要な意味を持ちます。本日の承認申請により、標準治療との併用による一貫した臨床的ベネフィットの提供へと一歩前進したことになります」とヤンセンの代表取締役社長クリス・フウリガンは述べています。
近年、再発又は難治性の多発性骨髄腫における治療選択肢は急速な進歩を遂げていますが、未治療患者に対する治療選択肢は依然として限られています。治療によって寛解に至ることもありますが初回治療後も再発する可能性が高いため、新しい治療選択肢の登場が期待されています。
ALCYONE試験(MMY3007試験)1について
ALCYONE試験には、造血幹細胞移植を伴う大量化学療法が非適応で未治療の多発性骨髄腫患者を対象に、DVMP療法とVMP療法の有効性を比較検討する試験です。
ダラザレックス®について
ダラザレックス®は、CD38を標的とするモノクローナル抗体です。ダラザレックス®は、病期にかかわらず多発性骨髄腫細胞の表面に過剰発現するシグナル伝達分子のCD38に結合することによって機能します1,2,3。ダラザレックス®がCD38に結合すると、抗体依存性細胞傷害(ADCC)、補体依存性細胞傷害(CDC)、抗体依存性細胞貪食(ADCP)及びFcγ受容体結合を介するアポトーシス誘導など複数の免疫介在性の作用機序によって腫瘍細胞死がもたらされます。また、CD38陽性の免疫抑制性細胞の除去による免疫調節作用も明らかにされており、これらの相乗効果により優れた抗腫瘍効果を示すと考えられています4,5
多発性骨髄腫について
多発性骨髄腫は、形質細胞が骨髄で異常に増殖することで生じます6,7。65歳以上の年代で発症しやすく、女性よりも男性に多くみられ8、日本では白血病、悪性リンパ腫とともに代表的な血液悪性腫瘍といわれています。2014年時点での国内における多発性骨髄腫の総患者数は約18,000人と推定されており9、推定罹患者数は増加傾向にあります10。
ヤンセンについて
ジョンソン・エンド・ジョンソングループの医薬品部門であるヤンセンは、病気のない世界を実現するために日々努力しています。今までにない、より良い方法で疾患を予防・撲滅・治療・治癒し、人々の命に貢献することが私たちの望みです。そして、常に患者さんのことを考え、最も有望なサイエンスを追及しています。私たちヤンセンは、人々の希望と命を明日につなぐため、世界中とコラボレーションしています。
さらに詳しい情報はwww.janssen.com/japanをご覧ください。
【本件に関するお問合せ先】
ヤンセンファーマ株式会社
コミュニケーション&パブリックアフェアーズ部
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