ヤンセンファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:クリス・フウリガン、以下「ヤンセン」)は4月17日、ヒト型抗CD38モノクローナル抗体「ダラツムマブ(遺伝子組換え)」と「ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)(以下、rHuPH20)」を配合した皮下注製剤の日本における製造販売承認申請を行いました。皮下注製剤は、点滴静注製剤と比較して薬剤投与に要する時間が大幅に短縮され、また固定用量よる薬剤調製手順が簡略化されることにより、点滴静注製剤と比較して医療従事者及び患者の負担軽減が可能になると期待されています1,2。
同製剤については、多発性骨髄腫患者を対象に全奏効率(ORR)と血清中トラフ濃度を主要評価項目とする国際第Ⅲ相臨床試験(MMY3012、COLUMBA)が実施され、皮下注製剤の点滴静注製剤(ダラザレックスreg;)に対する非劣性が示されています。なお、申請は、COLUMBA試験および、海外第I相試験(MMY1004)、国内第I相試験(MMY1008)、国際第Ⅱ相臨床試験(MMY2040、PLEIADES)に基づいて実施しています。
ヤンセンの研究開発本部 本部長の野中健史は、「本申請は、多発性骨髄腫患者さんに対して革新的な治療選択肢を提供するという当社のコミットメントを表すものです。皮下注製剤により、投与時間の短縮や固定用量による薬剤調整手順の簡略化などによって、患者さんのみならず医療従事者の方にもベネフィットを提供できることを期待しております」と述べています。
COLUMBA試験について3
COLUMBA試験は、多発性骨髄腫患者《プロテアーゼ阻害剤(PI)及び免疫調整薬(IMiDs)を含む前治療を3ライン以上受けたことがある,又はPI 及びIMiDs に治療抵抗性を示す再発又は難治性の多発性骨髄腫患者》を対象とする第Ⅲ相、ランダム化、非盲検、実薬対照、多施設共同,並行群間比較試験です。被験者は、ダラツムマブ皮下注製剤を投与する群(263例)と、点滴静注製剤を投与する群(259例)に無作為に割り付けられました。試験の主要評価項目は全奏効率(ORR)と血清中トラフ濃度(サイクル3 Day 1の投与前の血清中ダラツムマブ濃度)です。
PLEIADES試験について4
PLEIADES試験は、第II相,非ランダム化,非盲検,多施設共同試験です。被験者の標準的レジメン併用下におけるダラツムマブ皮下注製剤投与の臨床的ベネフィットを全奏効率(ORR)または最良部分奏効(VGPR)以上の割合を指標として評価するものです。
ダラツムマブについて
ダラツムマブは、CD38を標的とするモノクローナル抗体です。病期に関わらず多発性骨髄腫の表面に過剰発現するシグナル伝達分子のCD38に結合することによって機能します5。ダラツムマブは、未治療、再発などの対象患者において、包括的な臨床開発プログラムを通じて多発性骨髄腫治療における様々な可能性を評価しています6,7,8,9,10,11,12,13。くすぶり型などのCD38が発現する他のタイプの多発性骨髄腫における可能性を評価するなど、進行中または計画中の試験があります14,15。
rHuPH20について
rHuPH20 は、真皮の主要な結合基質であるヒアルロン酸をN-アセチルグルコサミンの四糖類、または六糖類のサブユニット及びグルクロン酸に脱重合することにより、皮下組織に薬剤を注入する際の抵抗を減少させ、薬剤の体内への浸透と分散を促進します。
多発性骨髄腫について
多発性骨髄腫は、形質細胞が骨髄で異常に増殖することで生じます16,17。形質細胞が増殖し、がん化して骨髄腫細胞になり、多発性骨髄腫を発症します14,15。2019年の多発性骨髄腫の罹患数予測は7,800人で、死亡数予測は4,500人と推計されています18。多発性骨髄腫は無症状の場合もありますが、骨痛や骨折、息切れ・倦怠感、免疫機能の低下、腎障害や血液障害などにより受診し診断されることがあります19。
ヤンセンについて
ヤンセンが目指すのは、病が過去のものになる未来をつくることです。
治療が困難な病を過去のものとするために、科学の力で病に打ち克ち、画期的な発想力で多くの人々に薬を届け、真心を持って癒し希望を与えます。私たちはがん、免疫疾患、精神・神経疾患、ワクチン・感染症、代謝・循環器疾患、肺高血圧症の分野で貢献ができると考え、注力しています。
ヤンセンに関する詳しい情報はwww.janssen.com/japan/をご覧ください。
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ヤンセンファーマ株式会社は、ジョンソン・エンド・ジョンソンの医薬品部門であるヤンセンファーマグループの一員です。
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